2020年4月 学術・高等教育情報

更新日:2020/10/30

目次

どうやって、ルワンダの学生は、E-ラーニングに適応するのか

ボーダーコム社(Vodacom = 通信会社)が、より多くの学生を対象にデジタル学習プログラムを提供

レジリエント・アフリカ・ネットワークによるウェビナー:新たなパンデミック脅威への革新

ロックダウン中、学生がラジオやテレビを通した授業を

マケレレ大学、レジリエント・アフリカ・ネットワーク(Resilient Africa Network = RAN)、キラ・モーター・コーポレーション(Kiira Motors Corporation ウガンダ発の自動車会社)、科学技術省が連携して、安価な人工呼吸器の開発

法学部が、人権分野でグローバル・キャンパスに参加

イスラム開発銀行(Islamic Development Bank = IsDB)と世界科学アカデミー(World Academy of Sciences = TWAS)が、COVID-19に関わる共同研究と技術移転のための2020年度助成金公募

ウタリー単科大学(Utalii Collage = 旅行産業専科の大学、Utaliiはスワヒリ語で旅行産業の意)とホテルの、キャンパスを閉鎖

ナイロビ大学とケンブリッジ大学が、酸素濃縮器と人工呼吸器のプロジェクトをコラボレーション

フェイスブック(Facebook)がルワンダおよびその他のアフリカ諸国にCovid-19の情報センターを設置

 

どうやって、ルワンダの学生は、E-ラーニングに適応するのか

Covid-19パンデミック下の学校閉鎖において、ルワンダ教育委員会(Rwanda Education Board = REB)は、 いつ学校が再開されるか先行きが不確実なことから、ユーチューブ(You Tube)配信によるE-ラーニングを3月30日に開始しました。すでに、ルワンダ教育委員会は、ルワンダの電話通信会社に依頼して、学生たちが簡単にE-ラーニングにアクセスできるよう、インターネット接続の無料化を実現していました。しかしながら、E-ラーニングに関わる受け止め方は様々で、学生、保護者、教員の間では、このプラットフォームを歓迎しつつも課題があると強調しています。また、オンライン授業は通常の対面式の授業の代替にはならないとする意見もあります。さらに、オンライン授業になれている生徒であっても、家庭からコンピュータを利用して、インターネット接続をすることは難しいとしています。

 

2020年4月1日

The New Times: How Rwandan students are adapting to e-learning

https://www.newtimes.co.rw/news/how-rwandan-students-are-adapting-e-learning

 

ボーダーコム社(Vodacom = 通信会社)が、より多くの学生を対象にデジタル学習プログラムを提供

最近、タンザニアのボーダーコム社は、より多くの学生を対象に、デジタルツールの使用や情報にアクセス可能なパートナーシップの発展を強化すると報告しました。ボーダーコムは、教員や生徒がどこにいようとも、学ぶことができるE-ラーニングのプラットフォームを推進するなど、瞬時に始動できる学校の立ち上げを提案しました。このプログラムの目的は、デジタル学習のソリューションを駆使して、学習者が、最新のツールを利用した学習経験の改善を図るものです。

このデジタル教育システムと教材は、いつでも、モバイルデバイスやコンピュータからアクセスできます。このプラットフォームを利用するメリットは、昨今のCovido-19の蔓延に立ち向かう期間、特に顕著に有用性が発揮されます。

 

2020年4月2日

Dailynews: VODACOM DIGITAL LEARNING PROGRAMME TO EMPOWER MORE STUDENTS

https://dailynews.co.tz/news/2020-04-025e85fbc35c330.aspx

 

レジリエント・アフリカ・ネットワークによるウェビナー:新たなパンデミック脅威への革新

レジリエント・アフリカ・ネットワーク(Resilient Africa Network = RAN)は、マケレレ大学の公衆衛生学部と連携して、2020年4月7日に、「新たなパンデミック脅威への革新、Covid-19とその他の事例から」をテーマにウェビナーを開催します。

これは、Covid-19のパンデミックの世界的レベルでの拡散に起因しています。社会的負担が過大であるものの、この緊急事態は、革新と回復力のための学習の機会を与えてくれました。ウェビナーでは、どのように、このパンデミックの脅威を利用して、今後のために繋げる学びに焦点をあてて(最近、アフリカ地域で実施されたイベントをじれに用います)、

人間中心に設計された思考ツールを、新たなパンデミック脅威を革新するために適応していけるのかを調査・研究することにより技術発展を推進することです。

 

2020年4月2日

Mak News: RAN Webinar:Innovating for the Emerging Pandemic Threats

https://news.mak.ac.ug/2020/04/ran-webinar-innovating-emerging-pandemic-threats

 

ロックダウン中、学生がラジオやテレビを通した授業を

Covid-19危機のさなか、ルワンダ教育委員会(Rwanda Education Board = REB)は、国際連合児童基金(ユニセフ = United Nations International Children’s Fund)やその他のパートナーと協働して、ラジオやテレビを通した授業の配信を、E-ラーニングにアクセスできない環境にいる子供たちに向けて始動しました。

この取り組みについて、ルワンダ教育委員会長のイリナ・ダヤンバジェ(Irené Ndayambaje)氏は、ユニセフとその他のパートナーと連携して、インターネット接続や、スマートフォンやパソコンにアクセスできない環境にある脆弱な学生たちに対して、ラジオやテレビを通して、授業を受けることが出来るようなプラットフォーム作りを実施していると話しました。

ダヤンバジェ氏は、このラジオやテレビを利用した授業は、学生たちを支援するチューターや他のユーザーを配置しており、対話的に活用できるとし、将来的には、ユーチューブ(You Tube = 動画配信ツール)は、インターネットの通信料を課すことなく利用可能にすると説明しました。このプロジェクトはルワンダ教育委員会が、電話通信会社と提携しプロジェクトへの資金提供がなされたことによって始動しました。大学生や、ルワンダ専門学校では、E-ラーニングのプラットフォームがそれぞれ準備されています。

 

2020年4月3日

The New Times: Students to receive lessons through radio, television amid lockdown

https://www.newtimes.co.rw/news/students-receive-lessons-through-radio-television-amid-lockdown

 

マケレレ大学、レジリエント・アフリカ・ネットワーク(Resilient Africa Network = RAN)、キラ・モーター・コーポレーション(Kiira Motors Corporation ウガンダ発の自動車会社)、科学技術省が連携して、安価な人工呼吸器の開発

ウガンダおよびその他の地域におけるCovid-19感染を受けて、アナリストたちは人工呼吸器の需要が拡大し、世界的に供給が足りなくなることで、価格が高騰すると警鐘を鳴らしました。

このような背景があって、マケレレ大学、レジリエント・アフリカ・ネットワーク(Resilient Africa Network = RAN)、キラ・モーター・コーポレーションおよび科学技術省が協働することとなりました。このグループが目指すのは、マサチューセッツ工科大学フロリダ校が提供しているオープンソースとそのほかの一般公衆利用許諾のデザインを利用した、安価な人工呼吸器の開発と、サプライチェーンのローカリゼーションに戦略的な重点を置き、ローカルでの生産ラインを確立して、アフリカのニーズを満たすことです。

 

2020年4月7日

Mak News: Mak’s LAN, KMC and MoSTI Collaborate to Develop Low Cost Ventilator

https://news.mak.ac.ug/2020/04/maks-ran-kmc-and-mosti-collaborate-develop-low-cost-ventilator

 

法学部が、人権分野でグローバル・キャンパスに参加

ナイロビ大学は50周年記念事業として、法学部が、人権の分野において、名誉あるグローバル・キャンパスに参加しました。

人権分野におけるグローバル・キャンパスは、EUによって設立された、ヨーロッパ人権と民主化のための大学間センター(European Inter-University Centre for Human Rights and Democratization = EIUC)と7地域を基盤とした、世界規模の大学間ネットワークです。100校にのぼる研究主体の大学で構成されていて、世界の人権と民主主義において、最大の大学ネットワークとなっています。

ナイロビ大学法学部の学部長であるキアリエ・ムワウラ(Kirarie Mwaura)教授は、自由を奪われた子供たちに関する国連グローバル研究を先導している人権分野のグローバル・キャンパス参加が、多岐多分野において、協働するためのユニークなチャンスを与えてくれるものであると述べました。

 

2020年4月14日

University of Nairobi: School of Law Joins Global Campus of Human Rights

https://www.uonbi.ac.ke/news/school-law-joins-global-campus-human-rights

 

イスラム開発銀行(Islamic Development Bank = IsDB)と世界科学アカデミー(World Academy of Sciences = TWAS)が、COVID-19に関わる共同研究と技術移転のための2020年度助成金公募

世界科学アカデミーとイスラム開発銀行が、COVID-19に直接的および間接的に関わる共同研究と技術移転のための競争資金を、イスラム開発銀行加盟国に提供します。東アフリカにおけるイスラム開発銀行加盟国は、ウガンダとスーダンがあります。

助成対象の研究分野は特定されているが、Covid-19の疫学的な分野だけに限らず、Covid-19の影響を受けている分野や、Covid-19の感染を受けている地域的な研究、新種の人獣共通感染症予防に関わるウィルスの同定も含まれています。申請書の締切は2020年6月4日となっています。

 

2020年4月17日

The World Academy of Science: IsDB-TWAS Joint Research & Technology Transfer Grant 2020: Quick-Response Research on COVID-19

https://twas.org/opportunity/isdb-twas-joint-research-technology-transfer-grant-2020-quick-response-research-covid-19

 

ウタリー単科大学(Utalii College = 旅行産業専科の大学、Utaliiはスワヒリ語で旅行産業の意)とホテルの、キャンパスを閉鎖

ケニア政府は、ウタリー単科大学と、そのサテライトキャンパスであるキスム校とモンバサ校を閉鎖した。公式には、大学とホテルは運営のための資金を調達できなかったと発表しています。観光と野生生物省の書記長であるサフィナ・クウェクウェ(Safina Kwekwe)氏によれば、ウタリー単科大学とホテルの最高経営責任者であるハシム・モハメッド(Hashim Mohammed)氏は、業務を停止し、確実に職員が退避できるようにしました。大学は、理事会、経営陣、および大臣が、持続可能な収益性の高い運営計画を策定するまで閉鎖されました。

旅行業界はCovid-19によって、ケニア全土のホテル従事者に対して、無期限の給料支払いの保留や停止といった大きな痛手を被っています。

 

2020年4月23日

Nation: Utalii College and hotel, campuses shut

https://www.nation.co.ke/news/Utalii-College-and-hotel–campuses-shut/1056-5531932-f6huo8z/index.html

 

ナイロビ大学とケンブリッジ大学が、酸素濃縮器と人工呼吸器のプロジェクトをコラボレーション

Covid-19パンデミックの影響を受けた科学と技術の停滞で、ナイロビ大学と肩部尻維持大学はチームを組んで、酸素濃縮器と人工呼吸器を共同開発することを発表しました。2つのチームは、汎用性のある開かれた人工呼吸器のイニシアチブで、イギリスとアフリカ間における、研究者、エンジニア、集中治療医、包括的イノベーター、業界パートナーの共同事業体です。チームは2020年3月に結成され、ケンブリッジ大学側の遠隔で参加している60人の研究者の発想によって、このイニシアチブは急速に成長しました。

臨床諮問委員会は、ウガンダ、ケニア、コンゴ民主共和国、南アフリカとイギリスで集中的に先導されている。臨床における連携はケンブリッジ-アフリカ間プログラムとケンブリッジ大学グローバル・ヘルスによって支えられています。

このプログラムによる最初の人工呼吸器は、2020年5月に南アフリカから発表される予定です。

 

2020年4月23日

University of Nairobi: UoN and Cambridge Collaborative Oxygen Concentrator and Ventilator Project

https://www.uonbi.ac.ke/news/uon-and-cambridge-collaborative-oxygen-concentrator-and-ventilator-project

 

フェイスブック(Facebook)がルワンダおよびその他のアフリカ諸国にCovid-19の情報センターを設置

フェイスブックは、サブサハラのアフリカ諸国、24か国に新型コロナウィルス情報センターの設置を拡大しています。今回は、ルワンダが含まれており、2週間以内にその他の17カ国が周知されます。

この情報センターは、Covid-19と、ハイテク企業の世界的闘いの取り組みの一つで、世界中から信頼のある最新の情報を収集し、人々に伝える使命があります。

新型コロナ情報センターは、フェイスブックのニュース提供アプリケーションの一番上の中央部に表示され、人々に対してウィルスの情報を常時提供し続けます。この情報は政府の保険機構や、世界的な組織であるWHO(世界保健機関)などによって、リアルタイムで更新されています。

アメリカ資本の会社から提供されたデータによると、サブサハラのアフリカ地域の950万人以上が毎月フェイスブックにアクセスし、97%がモバイルを利用しています。

 

2020年4月27日

The New Times: Facebook launches COVID-19 information centers in Rwanda, other African countries

https://www.newtimes.co.rw/technology/facebook-launches-covid-19-information-centers-rwanda-other-african-countries

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