2019年8月、第186回ナイロビ学振セミナーを開催しました。

更新日:2020/09/12

2019年8月10日、第186回ナイロビ学振セミナーを、在ケニア日本国大使館広報文化センター会議室において開催しました。講師は、関西学院大学の今井一郎教授で、堀江良一ケニア大使にもご臨席いただきました。テーマ、概要は以下の案内の通りでした。

 

 

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第186回ナイロビ学振セミナーのご案内(2019年8月10日土曜日)

テーマ: アフリカ漁業の現状と展望 —『アフリカ漁民文化論:水環境保全の視座』を手がかりに— (使用言語:日本語)

講師: 今井 一郎 先生
(関西学院大学総合政策学部・教授)

日時: 2019年8月10日(土) 14:00 ~ 17:00

会場: 在ケニア日本国大使館広報文化センター会議室

     (会場は、JSPSナイロビ研究連絡センターではありません。ご注意ください。

      セキュリティの都合上、IDを必ずご持参いただきますようお願いいたします。

参加資格: 国籍、年齢を問わず、どなたでもご自由にお越しください

概要:

今回のナイロビ学振セミナーには、関西学院大学総合政策学部の今井一郎先生をお招きします。
今井先生は、マラウィ湖水域の漁撈社会を対象とした人類学的な調査を継続されています。
2015—2018年度には、日本学術振興会科学研究費助成課題『アフリカ文化の比較研究』を指揮され、
日本人漁民研究者をアフリカ各国に派遣されてきました。
今回は、上記助成課題の成果をまとめられた編著書『アフリカ漁民文化論』をご紹介いただくとともに、
今井先生の調査地マラウィにおける研究成果を披露していただきます。
発表内容については、以下の要旨、および添付のPDFファイルををご参照ください。

要旨:

アフリカ大陸では、海洋面、内水面ともに多彩な漁業活動が行なわれ地域住民の重要な生業となってきた。それにもかかわらず、これまでアフリカ漁民社会の生活文化や資源利用の解明を目的に調査研究チームが組まれたことは無かった。「アフリカ漁業研究会」は、アフリカ漁民文化の比較研究のために、1)湿潤内水面(マラウィ、ザンビア、マダガスカル)、2)湿潤海面(ケニア、タンザニア)、3)半乾燥内水面(カメルーン、ウガンダ)、4)半乾燥・乾燥海面(マダガスカル、スーダン)などの調査対象地域を設定し、日本学術振興会から科学研究費補助金(海外学術調査)を取得し2015年度から調査研究を進めた。4年の調査期間において地域ごとの比較を行ない、アフリカ漁民が実践してきた資源利用秩序の特質を解明し、それに基づき住民生活の改善・向上につながる水域環境保全レジームの構築を目指してきた。2019年3月には、代表者・今井一郎の編集により『アフリカ漁民文化論』が出版された。

本日の発表では、研究代表者の今井一郎が本研究の趣旨と対象を説明する。次に、今井が1999年から継続しているマラウイ国・チルワ湖という湿原域における漁撈活動について研究成果の一部を紹介する。

本発表で用いる研究成果の一部は、科学研究費補助金(基盤(A)15H0261「アフリカ漁民文化の比較研究―水域環境保全レジームの構築に向けて―」(平成27~30年度)(研究代表者:今井一郎)の研究成果であることを記して謝意を表する。

先生のナイロビ滞在は短く、なかなか得られない貴重な講義の機会となります。

大変有意義な報告となりますので、多数の参加をお待ちしております。

JSPSナイロビ研究連絡センター

センター長 溝口大助

副センター長 稲角暢

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