Leopards, National Park and Communities: Toward Co-Existence of Wildlife and Human Societies

更新日:2013/11/21

日本大使館広報文化センターとの共催にて、シンポジウムを開催いたしました。

■ 開催日時:2013年12月6日(金)14時〜16時
■ 会場:在ケニア日本大使館 広報文化センターホール

■ 講師; 山根 裕美(京都大学大学院、ケニア野生生物公社)
■ パネリスト: Ms. Grace Nzale, Mr. Moses Mazola (Kenya Wildlife Service), Mr. Ibrahim Paranae Kantet(Eseriani Wildlife Association)

poster

■ 内容紹介
人間社会と野生動物保護区との共存は、どのようにして可能なのでしょうか?いったいそこには、クリアすべきどのような問題があげられるのでしょうか。このシンポジウムでは、国立公園の野生のヒョウの生態を知ることから出発して、複雑化している問題について考えてみたいと思います。

わたしたちに身近なナイロビ国立公園(NNP)は、アフリカでも珍しい大都市に隣接した野生動物保護区です。ケニアの歳入にとって、観光業からの収入は重要な位置を占めます。NNPも、これにかなり貢献しています。

しかし、野生動物は周辺の住民にとって、ときに脅威になることもあります。NNPの周辺住民のあいだでもヒョウやライオンから家畜を教われた被害や目撃情報がKWSに報告されており、これはHuman-Wildlife Conflictという枠組みの下で取り組みがなされています。

この背景には、そもそもヒョウの繁殖行動や補食行動にとって、行動範囲はかならずしもNNPの内だけには収まらない、という事情があります。また、NNP南側の境界に接する土地には主にマサイの人びとが住んでいますが、人口増加や土地の買い取りと囲い込みといった近年の地域開発の流れが、NNP境界を越えていくヒョウが家畜を襲うという問題発生の頻発化につながっているのです。

一方、NNPの北側境界にはカレンなど高級住宅地があり、番犬を襲われたという実害もありますが、件数としてもっとも多い問題は、ヒョウなどを目撃した住民の恐れ・不安による通報です。

こうした複雑化した問題について理解を深めるため、シンポジウムでは、6年間にわたってナイロビ国立公園およびその周辺でヒョウの生態調査や関連する社会活動を続けてきた山根裕美さんに講演していただき、ケニア野生生物公社(KWS)と周辺住民組織の方を招いてのパネルディスカッションをおこないます。

☆ 事前登録が必要です。参加のご希望はこちらまで、よろしくお願いいたします。【終了しました】
→ jsps [at] africaonline.co.ke

☆ 会場(日本大使館広報文化センターホール)のロケーションはこちらです。

当日会場には、ナイロビ国立公園南側の地域住民の方々、そして日本人ボランティアの方々も多数参加して活発に質疑応答がなされました。みなさんどうもありがとうございました。

COPYRIGHT © 2012 Japan Society for the Promotion of Science, Nairobi Research Station AllRIGHTS RESERVED